2012年09月01日

MOMAT「夏の家」プレスカンファレンスに行ってきました

昨日は珍しく美術館のカンファレンスにお邪魔してきました。
MOMAT(東京国立近代美術館)『夏の家』
インドの建築事務所スタジオ・ムンバイが手がけるアートで、
MOMATの前庭に東屋を作り憩いの空間に仕上げています。
材料も大工職人もインドから運んできて家を建てており、
その様子をブログにもあげています。
オーガニックな素材を使った自然な建築が各地で人気だそう。
インドの伝統建築工法をあれこれ使っているそうです。
(そこの説明がなかったのだけど、詳しく知りたい…!)
自然でシンプルでちょっと哲学的なのがインドらしいなあ。

すでに公開されてますがまだ作りかけで、
昨日はこんな感じ。

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3つの東屋があって、ブランコや縁側みたいなのもあって
自由にくつろいでいいようになっています。
竹やチークを使ってるので落ち着くー。
スペース自体は小さいのですが、座ると分かりますが皇居の緑を借景したり
自然の風や光をうまく取り入れる構造になっていて、
おお、なるほどなという空間です。

これは、スタジオ・ムンバイを率いるビジョイ・ジェインさんが
ラジャスタンで見つけた「たぶん鳥よせ(←定かでないらしい)」。

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ビジョイさんもなかなかのイケメンでした。

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夕暮れになるとライトアップされてちょっと町屋みたいな。

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MOMATがただいま館内リニューアル中で(10月16オープン)
館内での鑑賞ができないため、そのぶん屋外でのアートやイベントに力入れてるとのこと。
ちなみに9月8日までは無料のイベント「14の夕べ」もやってます。
同じく8日までの毎日と、9月13から29までの木金土曜は「夏の家」が
オープンエアのカフェにもなる「beer momat」も開催中。

ビジョイさんの講演会やレクチャーも色々用意されてるので、
建築ファン、インドファンはちょこっとのぞいてみるのをおすすめ。
インドのアートシーンも近ごろ話題ですしね。
ここの入場だけなら無料です。オープンの予定など詳しくはHPをご確認くださいまし☆
ああ、夏の家といいながらもう9月ですなあ…

posted by 山田静 at 17:37| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月03日

すべての旅好き・本好きに効くタマキングこと宮田珠己さん最新刊

旅が好きとか放浪癖がある人って、けっこうな割合で地図や民俗学本とか文化人類学とか古今東西の紀行書好きが多い気がします。

私の旅好きの根っこにあるのが『西遊記』でして。孫悟空が悩まされた火焔山に行きたい!アチチっとか言いたい!とチビのころに強く願い、のちに『大唐西域記』やら『山海経』にも大興奮、その勢いでバックパッカーになりました(途中だいぶ割愛)。今も、旅には昔の紀行書や地誌なんかをよく持っていきます。

で、私含めそんな旅と本が好きな人みんなに大声でおすすめしたいのが
宮田珠己さんの最新刊『はるか南の海のかなたに愉快な本の大陸がある』(本の雑誌社)。

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7・7・7にしたそうですがタイトル言いにくいです。
脱力系紀行やエッセイの達人タマキングが手がけるブックガイドです。

「幻想であれ史実であれ、そんな世界があったのか、とエキゾチックな思考を満たしてくれる本」を、かつて実在すると思われていたメガラニカ大陸になぞらえ「メガラニカ本」と定義、紹介するのはそういう本です。
…ええ、ええ。そうですね。分かりにくいですが、まあ読んで、読んで。

例えばたとえば、
箱詰めされ補陀落に旅立った人たちの話『観音浄土に船出した人びと』、
素朴なちょんまげヨハネ像がおかしくてやがて悲しい『かくれキリシタンの聖画』、
反吐収集人などとんでもな仕事を集めた『図説「最悪」の仕事の歴史』、
嘘八百な日本の描写に微妙な気持ちになる『十七世紀のオランダ人が見た日本』…。

知ってなくても人生に差し支えがなさそうな本がどっさり紹介されてます。
しかも自分で選んだ本にことよせ中世のことをさんざん語っておきながら
「ともあれ、中世の人は何を考えているのか全然分からないところが、素敵だ」
と、いきなり本も読者も放り投げてコーヒーを吹かせるのがタマキング流。
セレクトも切り口も見たことない笑えるブックガイドに仕上がってます。

そしてこの本、妙な作用が。
私は1週間ほどかけてちびちび読んでたのですが、
仕事が面倒になる→読む→戻る→面倒なメール来る→読む→戻る→(以下略)
このループ。読むと「まあいいか」と肩の力がぬけてくる感じです。面倒な世の中にこんな不可思議読書を淡々としてる人がいる安心感と、未読の面白本がこんなにあるという多幸感、、、、かな。
適当なページをぼんやり読んで脳内旅行に出かけたり、次の旅に持ってく本を決めたり、長くお世話になりそうな1冊です。

それにしても、ゆるゆると螺旋を描くように読書や執筆や絵描きに没頭してる宮田さん。
このまま螺旋を描きながらもっと深いところに行くような、
そのまま同じとこで螺旋を描き続けているような、
どうなるのかどうしたいのかは知りませんが
謎の深海生物を見ているような心持ちになります。
この本では「お、形状が変わるのか?」という予感も若干漂わせていますので
観察を続けないといけません。

お!そして宮田珠己さん、6月16日にファン待望のタマキング祭り開催ですよ。
森優子さんのこのブログがオモシロです。
こちらも強力おすすめ。
posted by 山田静 at 23:18| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月26日

松居大悟演出『リリオム』いってきました

青山円劇カウンシルに『リリオム』観に行ってきました。

ここで演劇の話しも珍しいですが、実はちょこちょこと行ってまして、
阿佐ヶ谷スパイダースや、福岡のローカル劇団ギンギラ太陽’sなどごひいき劇団も多く。
(嗚呼、いずれもすでにいまはなき…涙)
そのひとつが松居大悟さん率いる『ゴジゲン』でした。
慶応大学生が立ち上げた演劇ユニットです。
3年前、とある演劇通の方に進められ観た「ハッピーエンド・クラッシャー」のあまりの面白さに感動し
以来、メディア評連載で紹介させていただいたり、毎度観に行ってました。
閉塞感の中の希望、やけっぱちの強さ、開き直ることのおかしみと哀しさ。
そんなものを描かせたら松居さんという人はホントに天下一品だと思います。
残念ながらゴジゲンは昨年末活動休止してしまったのですが、
松居さん自身はその後、自在な動きを見せています。
映画「アフロ田中」もその童貞的ちっぽけ世界観(!)が存分に発揮され、爆笑の仕上がりに(見逃したかた是非!dvdなどで!)。

んで前置きが長くなりましたが、『リリオム』は
ハンガリーの劇作家が1909年に発表した戯曲を、松居さんが脚色・演出して
現代に蘇らせた作品です。

…素敵でした!
100年前の戯曲なのですが、ダメ男とそれに尽くしてしまう女の物語は
今の時代にも変わらない普遍的なお話。
男から見るとたぶんこのダメ男の気持ちが切なく迫るのでしょうし、
女の私から見ると、男をここまでダメに追い詰めてく女の無神経っぷりがなんとも
おっかなかったです(笑)。

小劇場のお芝居も、メジャーな映画もこういった文芸作品も
全部やってのけてしまう松居さん、これで1985年生まれという若手です。
毎回、目を見張るほどに進化していく様がなんだかすごい。
ご本人に聞いてみたところ、あのアフロ頭のなかではさらに新たなプロジェクトが渦巻いている様子。
ますます、楽しみなのです。
劇は6月3日まで上演されてますので、ご興味あるかたは是非☆
posted by 山田静 at 23:57| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする